第588回 頭上のドローンにご用心!?

台湾北部に位置する基隆市にある、人気天然海水プール「海興プール」(中国語:「海興游泳池」)を取り巻く、あるSNS投稿が波紋を呼んでいます。

今月8日、同所に併設されている簡易シャワーブースの上空を、ドローンが通過したとする女性利用客のポストがSNSに投稿され、瞬く間に拡散しました。

民航局に登録

台湾ではドローンを含む無人航空機は、「民間航空法」(中国語:民用航空法)および同法99条の17に基づき規定された「リモートコントロール無人航空機管理規則」(中国語:遙控無人機管理規則)(以下、「規則」といいます)によって規制されています。

具体的には、①個人が所有する最大離陸重量250グラム以上のリモートコントロール無人航空機、および②政府機関・学校または法人が所有するリモートコントロール無人航空機を飛ばす場合には、所有者が民航局に対し登録申請を行わなければなりません(規則第6条前段)。登録が認められた場合であっても、飛行禁止区域等の一部区域では飛ばすことができません。

禁止区域等については、「交通部民間航空局リモートコントロール無人航空機管理情報システム」(中国語:交通部民用航空局遙控無人機管理資訊系統)で検索可能です。

違反は罰金3万元以上

また、民間航空法は罰則として、リモートコントロール無人航空機の所有者または操作者が、登録または登録番号の表示に関する規定や、飛行活動に関して遵守すべき規定等に違反した場合、活動の禁止及び、3万台湾元(約15万円)以上15万元以下の罰金を科すことができ、情状が重大な場合には没収することもできると規定しています(同法第118の2条第2項)。

今回問題となった海興プール上空は飛行禁止区域ではなかったものの、同プール上空区域に規制がかかる可能性もあるとのことです。

ルールがないからといって、何をしても良いという訳ではありません。ルールがないからこそ、自らを律して、全力で趣味を楽しみたいものです。


*本記事は、台湾ビジネス法務実務に関する一般的な情報を提供するものであり、専門的な法的助言を提供するものではありません。また、実際の法律の適用およびその影響については、特定の事実関係によって大きく異なる可能性があります。台湾ビジネス法務実務に関する具体的な法律問題についての法的助言をご希望される方は弊事務所にご相談下さい。

執筆者紹介

弁護士 秋口麻貴

高校時代に参加した弁護士の講演がきっかけとなり、国際的に活躍できる法曹を志す。
高校卒業後、台湾の大学に進学し中国語の習得並びに国際感覚の涵養に励む。
在学中は積極的に日台比較法研究会への参加、現地の法律事務所でのインターン等を通して自身の法律知識を深めた。
台湾法のみならず、様々な法分野においてクライアントに寄り沿うことができる弁護士を目指し、日々研鑽を積んでいる。

本記事は、ワイズコンサルティング(威志企管顧問(股)公司)のWEBページ向けに寄稿した連載記事です。